背骨(身体)を読みとる

背骨の観察

整体では主に背骨・骨盤の状態を観察してその人の状態を把握します。

整体というと一般には「曲がった背骨を見つけ出してまっすぐに治す技術」と思われています。しかしその実際は物理的に骨を動かすような技術は用いません。そのために痛みを伴いませんし安全なのです。

愉気法という整体特有の気の手当て法によって筋肉の硬直をゆるめることで、骨格のひずみは自然に修正されていきます。

このように他動的刺激によって自発的治癒力を引き出すところに整体の技術の醍醐味があります。

背骨のこわばり – 硬結について


背骨は首から尾骨まで管になっていてその中を脊髄神経が通っています。

脳から伸びた神経が背骨の穴(椎孔)を通って内臓や筋肉を動かしたり、逆に臓器の状況を脳に知らせたりしています。

運動系の疲労や身体の生理的な働きは全て背骨の形となって現れています。そのため、背骨の一つ一つに指で触れることで、身体の疲労箇所や鈍っている場所を特定することができるのです。

蓄積された疲労が一定量を超えると、「硬結」という豆状のコリが背骨のきわに浮かんできます。

愉気で押さえていると硬結は消えますが、整体は揉みほぐしの技術ではありませんので硬結を消すことよりも、「全身の中でそのコリがどんな意味を成しているのか?」を読み取ることが大切です(整体操法のページも合わせてご参照ください)。

実際の臨床では背骨から得た情報を元に、その日その人に合った操法を組み上げていきます。

背骨は人生の形

筋肉を主とする特定の運動系の働きや、内臓の動きが繰り返されることで背骨にはその人独自の癖がつきます。

このことから、整体指導者は背骨の観察によって相手の生活環境を把握することができます。

また感情活動の経緯も背中にはっきりと記録されます。

例えば嫌なことをガマンしていると胸椎部(肩甲骨の間あたり)の背骨がみんな捻じれてきます。

また怒ったり吃驚すると背骨は全部尖って頭の方へ上がります。

こうした特定の感情が繰り返された結果、身体にはその人独自の雰囲気が備わってきます。

幼少期、生育期に緊張や抑制が強かったりするとそのような「習性」(パターン)が身に付いてしまい、それ以後の人生にも同じようなパターンが繰り返されていくことを臨床ではよく目にします。

病気や怪我を繰り返す人は、背骨・骨盤を中心に身体(と心)の有り様を見つめなおし、適切な修正を繰り返すことで自分の健康を自分で保つ道が拓けていきます。