せい氣院

自己紹介

朝比奈洋介 (1977-)

2007-2016年(一社)野口整体 気・自然健康保持会で整体法を学ぶ。

2009年に横浜の大口で整体指導室 せい氣院を開業、2014年に反町に移転して現在に至る。

ご挨拶

私は2005年に整体法に出会い、以来日々の生活の中で実践してきました。

人間にははじめから自分で体を整え、生を全うする力が具わっています。この力が素直に表れるように心を澄ませ、生活することが整体本来の目的です。

健康とは長い努力の末にようやく確立するものではありません。いまの私たちの歩く姿、無意識の呼吸の中にも健康に生きようとするはたらきは息づいています。

もしいま心や体の問題で悩まれているとしたらぜひ一度整体の門を叩いてみてください。正しく実践することで必ずいのちに対する信頼を養うことができると思います。

想い

人間が生まれ、生きて、死ぬ。便利な文明社会においてはこのシンプルなことが複雑化し、必要以上に悩み苦しむ種になっています。

整体法を創った野口晴哉先生は、人間の営為を一度原始のところまで立ち返って「裡の要求」という生命の根本から再出発すべきである、と説きました。

それは何も人類全体に「石器時代からやりなおせ」と言っているのではなく、意識(理性)に偏りすぎる近代文明を生きる人たちに対し、時には「意識を閉じて、無意識に訊く」態度も大切である、と諭しているのです。

情報端末を使って遠く離れた国の戦争や自然災害のニュースを知ることはできても、自分の体のこととなると健康診断に任せきりで、重病に掛かって倒れるまでおかしくなっていたことに気づかない、ということが沢山あります。あるいは心理の専門家が「人間の心の研究」ばかりしていて、自分の子どもが自殺することに気づけなかった、という話もあります。

こうした問題は心を外にばかり向けてしまい、自分の意識が「裡なるもの」とのつながりが切れてしまうことに原因があります。情報化社会といわれる世の中になったことで、自分の直感よりも「専門家」や「みんな」の意見の方が正しいと信じられるようになりました。しかし健康のこととなると、人から聞いたものや頭で作り上げた観念よりも、体の感覚の方がずっと早くて正確なのです。

現代はいろいろな瞑想が流行っていますが、いま要求されているのは目をつぶって想いを巡らせることではなく、意識を閉じて原始の感覚に傾聴する態度なのです。両者は似て非なるものです。

孟子に「道は近きにあり、然るに(人)これを遠きに求む」とありますように、多くの人にとって「健康に生きる」ということはそれほど難しいことではありません。いろいろな薬品や、複雑な健康法に頼らなければ無事に生きられないのであれば、人類の祖先が樹上生活をはじめた七千万年前から今日まで生命をつなぐことはできなかったはずです。

文明の進歩というのは人間を大地から遊離させ、上へ上へと昇り詰める摩天楼のようなものです。これほどの大きな楼閣を支えるには、相応の基礎がなければどこかでグラつき、破綻してしまいます。現代社会の人心の荒廃は、高度な文明をささえる基礎の脆弱さを思わせます。

ここに至って私たちは自分自身の生きている実体というものをしっかりと見極め、自分自身を拠り所とする生き方を確立せねばなりません。

整体法の目的は自分の中にある力を自覚することです。いのちの智慧に目覚めて生きることが自己の生命に対する礼であり、生を全うする確かな道となり得るのです。

2024/7/11