せい氣院

体癖各論 開閉型(九種・十種)

動作の基柱

腰椎4番:生殖器型

体型

九種は全般に小柄な人が多く、年を取るとさらに縮んでくる。お尻(骨盤)の幅が極端に狭く、後ろに出っ張って(トンガって)いる。二の腕(肩から肘)、大腿(股から膝)までが太くて長い。筋肉質であり、小さいが服を脱ぐとしっかり、締まった身体をしている。

十種は大きく開いている(大柄な人が多い)。お尻は幅が広く、後ろにはあまり出ていない。九種とは対照的にあまり密度を感じさせない。

体質(緊張・弛緩)

九種は縮む、緊張する速度が速いために、体型は細く小さいのに強靭である(体積のわりにずっしりしている)。また体力が充実しているので集中力の持続が出来る。

つま先(拇指の根元)にいつも力が集まっているために動作が迅い。しゃがむと重心が足裏の外に逃がされ弛み、休まる。しゃがむことは九種の休息の姿勢である。

十種はもともと足裏の外側に重心がかかっており、しゃがんだときにおでこをつつかれるとひっくり返る。

九種は声が小さくぽそぽそしゃべる。

性格・感受性(愛憎・種族保存)

九種は愛すること、憎むことで大きな力を発揮する。俗にいう「恨み、つらみ」などは九種の言葉である。映画や小説などで数年越しに恨みをはらすような人物はほとんどが九種タイプである。

開閉型は共に種族保存の感受性が濃い。九種であれば自分の子どもや孫を異常に大事にしようとする。母親に九種的感受性が濃い場合、子どもは「大事に」され過ぎて萎縮していることがある。「可愛さ余って憎さ百倍」というのも九種がいう言葉であるが、九種にとっては愛することと憎んでいることは別なことではない。十種は他所の子ばかりが目に付き可愛がるが、その間自分の子どもを忘れてしまう。「母性的だが家庭的ではない。(野口晴哉)」

何事にも完全を求める九種は完璧主義に陥りやすく、これに付随する感情や行動洋式もピーキーになる。何ごとにおいても極端に奔りやすく、関心を示したものはとことん突き詰める(中毒体質)。一つのことに集中して全体のバランスなどは考えないが、行動した結果意外に調和が取れていることは多い(勘が鋭い)。

九種は自分に厳しく他人には倍厳しい。これに対し十種は寛容である。これらも骨盤の開閉度合の差によって生じる生理的な反射現象である。

「何故そうか、どうしてそうなるのか?」「本当にそうだろうか?」と考える。疑問に思ったら根源的な理由・原因に突き当たるまでどんどん掘っていく(⇔五種ならば表面的であっても「理由」が分かればすぐに先を急ごうとする)。どんな小さな理論的躓きや食い違いも見逃さずにしつこく食い下がって探求する(物事の「根本」や「本質」が気になる、知りたい)。

事に臨んでゼロか百かで考える。また命懸けという生き方を好む。中途半端で終わらせることができず、途中倒れになってやめるくらいならやった痕跡を全て消してしまおうとする。

気に入った物を溜め込む癖がある。人によって様々だが、「これは」と思ったものをどんどん買い溜めして、一生で使いきれないほど所有することがある(そして持っているものの勘定を忘れてしまう)。

吝嗇(ケチ)であり、何でもチビチビ使うことに余念がない(同じカミソリの刃を半年使う人もいた)。そして大事なものは惜しんで使わない。服でも身の回りのものでも気に入ったものはボロボロになっても使い続ける(使えるうちは替わりに新しい別のものを、という発想はない⇔五種は新しいもの、イコール優れていると考えすぐ手に入れようとする)。うっかり人から「それもう捨てたら?」などと言われると怒って死ぬまで使おうとする。

発達障害の一つであるアスペルガー症候群と診断される人は九種体癖の特徴を兼ね備えていることが多い(同一視すべきかは不明)。

着衣はダーク系、モノトーンを好んで身に付け、上から下まで隙のないコーディネートをする。何年も同じ服、同じ格好を好んで続ける人が多い。

自分を着飾ることをよく思わない九種の化粧は常に最小限、もしくはノーメイクである。眉しか引かないとか、薄い紅を乗せるだけ、などという人が多い。十種の化粧は大味だが生来品が良く、けばけばしくなりにくい。

人付き合い

九種は疑り深い反面、一度信用してしまうと後で騙されたり裏切られたりしても「必ず何か理由がある筈だ」などと思い、どこまでも信じようとする。ただし、一度でも失望したり嫌ったりした場合は生涯絶縁状態になってしまう。

開閉型は弱いもの、可哀想なものを見つけると反射的に庇おうとする。九種が一度恨んだ相手でも、ひどい目にあってボロボロになっている姿を目にすると思わず手を差し伸べてしまう。

庇う対象が複数いた場合、九種はその中でも一番弱いものを見つけ出して庇おうとする。十種の場合は何人でも目に入ったものは抱え込んでしまう。そしてどちらも人の面倒を見ている間は元気である。

種族保存の意識が強い九種は、子育て(孫育て)においては完璧を期する。食事、睡眠、快感など子どもの環境を最高の状態にしようとして、そのために管理され過ぎた子どもがくたびれて萎縮してしまっていることに気がつかない。またいくつになっても子離れができない。十種は面倒を見ている人が巣立とうとすると笑って送り出せるが、九種は子どもや弟子の自立を許すことができないのである(あれは裏切って出ていった、などと思う)。九種は何かに集注・凝固して執着することは容易だが、心を離す(手放す)ことは難しい。

九種は社交辞令や義理の付き合いが苦手である。心の深いところで繋がれる人を大切にする。九種の感受性を理解できるのは九種だけであるが、棲み分けによって行動を共にしない(虎とか熊と同類)。同性、異性共に一種とは馬が合う。

九種が贈り物をするときは、外装(包みや封筒)は気にせず実(じつ)のあるもの(相手にとって価値のあるもの)を見分けてサッと送り、あとは何も言わない。貰うときにはくれた人の気配りや心につよく反応する(お義理で持ってきたものはまったく嬉しくない、むしろ嫌悪感を持つ)。

心のこもったプレゼントなら拾った石でも道端で摘んできた花でも嬉しい(が、そういう気持ちを決して表に出さないでいつまでも覚えている)。目に見えない「質(氣)」にこだわる。

十種は大勢の人と交わるが、濁らず一人一人に深入りしない。客観的には「博愛」に見えるが、九種からすると深い付き合いということがわからないようにも見える。

生き方(職業)

九種は集団行動に向かない。そのため仕事でも一人でやることに向いている。他人の価値観に従がって動くことを好まず、いつでも自分で感じ、考えたことを実現する方向に生きる時だけ力を発揮する。

九種の人が会社や組織を運営すると独裁的になる。全部自分で、自分の思うとおりにならないと気が済まない(人に任せられない)。そのため大きな組織は向かない。小さく、純度を高く、密度を濃くしてやっていこうとする。

種族保存の感受性が濃い九種は「世の中」とか「人類」にはこれこれこういうものが必要である、など人の生命や生活に直接関わる仕事に価値ややりがいを感じる。そのため事務の仕事とか会社の商品や備品をただ管理するだけのような仕事は意味がわからない(こちらは二種向き)。(五種であれば儲からない仕事よりも儲かる仕事が上位であると考える。そして儲かるやり方が正解である。七種はどんな職種でも他人や他社に勝って一番になることが目標になる。)

そして九種は命がけの仕事をしたがる。危なっかしいことでもスラスラ行なうので、鳶職などにも九種的機質を持っている人は多い(勘がいいためにまわりが心配するほど怪我をしない)。

十種の場合はそれほど頭の回転が速いわけではないが、いつも悠然として頼りがいを感じさせるので組織の中でも取りまとめ役として収まっていることがある。社長とかオーナーとか、多くの人の面倒をみて、お金を貰うよりも渡す方が似合う。

九種は逆境に強く、何もない所には好んで逆境を創り出そうとする。逆に生活から危機感や強いストレスが除かれると腑抜けてしまう。十種は自分が逆境にあることに気がつかない。人のやらないことでも、興味が沸けばスラスラやり通し、後から道ができてくる(⇔一種は人が良い評価を与えるようなこと以外やろうとしない)。(危機ではなく冒険を好む五種であれば事前によく計算して「これならやっていける」という算段が付くとさっと行動する)。

このような生き方ができないと、エネルギーが内向してさらに圧縮されると凝固して病気になったり「うつ」になったりする。あるいは突如爆発的な行動に出ることがある(凶悪犯罪などを犯す人の中には九種や六種が多い)。

十種は集中よりも、弛むこと開放することが達者であるため、特定のものに固執することはあまりない(といううよりも骨盤の開閉機構の生理的反射により集中・凝固ができない)。

疲労傾向と対策

開閉型は一定期間、自分が「感じた」ように動けない生活が強いられると草臥れて、弱ってしまう。

九種は体力が余ると悪口を言い始める。何十年も前のことまで持ち出して、他の体癖の人が言ったらそうとう悪辣な内容でも九種は平気で言う。それが九種の鬱散体操であり、しばらくやらせておくとそのうち静かになる(体の波)。逆にエネルギーが欠乏するとその悪意が自分に向き一人になろうとする(締め切った部屋でうずくまるなど)。本当は心の琴線に触れる、行き届いた気遣いが欲しいが九種の感受性を理解できるのは九種だけであり、九種と九種は一緒にいられないので一人になるより他ないのである。周囲にいる人は心の戸があくまで待つ以外ない。

十種は体が丈夫でこわれにくい。疲れていても人でもペットでも抱えて世話するものがあると面倒をみながら、いつも動いている。

上に書いてきたような特徴的傾向から全般に九種はその気性も生き様も烈しいために短命の(癌にもなりやすい)人が多く、十種は長生きしやすい。緊張体質の九種が本当に深く休まるのは死んだ時だけかもしれない。

開閉型が濃く表れている人物(敬称略)

九種
鑑真和上(九種捻じれ)、モーツァルト(九種・三種)、ヒトラー、アインシュタイン、犬養毅、土門拳、宮崎駿、スティーブ・ジョブズ、鈴木一朗、阿川佐和子
十種
双葉山、マリリン・モンロー(十種、三種)