せい氣院

体癖各論 左右型(三種・四種)

動作の基柱

腰椎3番:消化器型

体型

三種はまるみがあることが特徴。顔、肩、お尻などまあるく、全体にふっくら、ふんわりしている。肩は小さくお腹が大きい(太っ腹・太鼓腹)。

顔のパーツは鼻を中心に寄っていて、眼と眉の間も狭い。そしてよく笑うせいか、普段から目が細くなっている人も多い。

重心は右か左かに偏りやすく、たいていは多く体重のかかっているほうの足が短くなっている。三種は全般に右肩が高くなっている。三種とは対照的に四種は左肩が上がり、細く、骨ばっている。四種になると胸は薄く骨細であり、俗に「線が細い」などといわれる人は四種に多い。

体質(豊か・柔らかい)

三種はやわらかい。色白でキメの細かい、しっとりした肌である。喜怒哀楽の感情の処理を食事でまかなうため胃袋が丈夫に発達している。食べたいものを適量食べられると、呼吸が深くなり重心が足裏まで下がって落ち着く。四種は心身ともに繊細で、何か心理的に負担になるようなことがあるとすぐに食べられなくなる。

三種・四種ともに左肋骨の下(鳩尾の左)が硬くなる。何かあるとムッとする。情動によって生じる心的エネルギーがみな太陽神経叢に昇華して行動を支配する。三種であればエネルギーが圧縮されると笑ったり怒ったりして、適当に分散されるが、四種はカチカチになってなかなかほどけない。ほどけるときは爆発的な出し方をする。

三種が縦に字を書くと真ん中に書くつもりでも重心側(右)に寄る。

三種が考え事をすると無意識に眼が上を向く(論理的に頭を使うことが苦手)。

髪質はやわらかい猫っ毛。

三種は、上半身も下半身も片側に発汗する。

性格・感受性(好き嫌い・自己保存)

好き・嫌い、楽しい・つまんない、ということが全ての行動の起点になる。理屈や思想、利害などにも感情を通じて惹かれるが、とっさに行動する時はやはり好きな方を取る。

勘が良い、という点で三種は九種にも通じる。三種は感覚が鋭く、九種は野性が強い。

三種はニコニコしているかと思うと急に怒ったりもする。お腹が空いているか、その場と無関係のカンシャクが急に爆発している場合がほとんどなので、ちょっと時間が経つと何ごともなかったように話してくることもある(感情の鬱散がついたため)。

三種は思ったことや感じていることを胸に秘めておく、腹に収めておくということができない。少々我慢していてもすぐにパッと口にしてしまい、言ってしまえば気が済む。言ったことで相手がどう感じるかよりも、自分の感情の鬱散が優先される。

四種にも感情の起伏はあるが傍から見てもわかりにくい。不快を感じても、それが表現されないまま体を固くし、やがて雰囲気が暗くなってくる。

また色彩に敏感であり、形の良し悪しはあまり気にならない。(⇔五種は形に敏感、色に鈍感)鮮やかな原色を好むので、着ている服の色だけを見るとチューリップやパンジーが歩いているようにになっていることがある。

三種・四種ともに芸術的感性を持っている。三種の女性はお化粧が上手い。そして表に出る時はいつも見えるところをきれいにしている。

三種はすべての体癖の中で「責任を背負う」ということにもっとも負担を感じる。

人付き合い

三種は羊のようにみんなに交じって、お喋りしていることが楽しい。

三種の人が部屋にはいって来ると何となく場が温かくなり、みんなが話しはじめる。会社などで実際に業績を上げるのは五種や七種、一種・二種といったタイプの人であるが、三種の人は環境がキツく締まり過ぎないように人間関係の緩衝材になっていることも多い(トラブルの火種になっていることも多い)。

合理性にうといという点でいくつになっても子供らしい面を持っている。一方で、どうにも理屈に合わないようなものを一緒において平気でいられる。人間関係でも同様に、大所帯の組合や政党の親分格に三種が収まっていることもよくある。

同性異性に関わらず、上下型の一種を好む。知性的・寡黙であることが神秘的であり魅力を感じる(ユング心理学でいう「影」になる)。そのため一種の男と三種の女、という組み合わせは多い。

ともかく「理知的なことがすばらしい」と思いやすいので、「一種になりたい」とか「わたしは少し一種もあるみたい…」いう人を見ると三種が濃い場合が多い。また一種が言ったり書いたりした言葉を自分で考えたかのように使う。

三種には九種のことがよくわかない(ときには腹も立つ)が、九種も三種にはついひっかかってしまうところがある(見ていてイライラするなど)。

四種はおとなしく見られがちであり、集団の中でにこにこしながら目立たず融け込んでいる。しかし本人の中ではイライラや葛藤が未消化のまましまわれていることも多く、これが過度になるとお腹を壊すなど病気をする(病気で感情エネルギーを昇華している)。

生き方(職業)

三種は楽しくて好きなことをやって生きるのが無難であり、そのようにしている人が多い(嫌いなことは続かない)。

食べることに関心がつよいため、料理が好きな人も多い。ただし調理場での並行作業や細やかな損益勘定が苦手なため、プロの料理人やオーナーシェフ(こちらは五種が多い)より「料理研究家」などにうまく収まっていたりする。

好きなものには素直に愛着を示すので、動物を可愛がったり、保母さんのような仕事にも向いている。

疲労傾向と対策

三種なら「おいしく食べる」ことと「おしゃべり」が元気のもとである(口唇運動型)。

また好きな人、気の合う人と気ままに過ごす時間が大切である。

四種なら一人になること。

三種が濃く表れている人物(敬称略)

井深八重、河野一郎、稲尾和久、田淵幸一、徳光和夫、矢野顕子、ビル・クリントン、山瀬まみ、篠崎愛(首は上下型のように細長い)

体癖各論